今回は、ホームページ制作業者に依頼をする際のファーストコンタクトについて、注意点を私なりに書いてみたいと思います。
1.目的を明確に伝える!
ホームページを何のために作りたいのか。リニューアルしたいのか。
急ぎで作って欲しいのなら、何故急ぎなのか。
その日までにホームページが必要な理由は何か。
面倒でも、これらを事前にキチンと業者に説明しておくことで、まったく見当違いなページが出来上がったり、見積に齟齬が発生するリスクを減らすことができます。
また、作る立場からしても、理由が明確であるほど急ぎに対するモチベーションが上がりやすくなります。
ダメな発注の例
- とにかくかっこいいホームページを作ってほしい。
- すぐにホームページが欲しいのですが、可能ですか?
わかりやすい発注の例
- 新商品○○のプロモーションのために、××(参考URL)のようなホームページを作ってほしい。
- ○月○日の展示会出展に必要なので、急ぎですがホームページ作成をお願いできますか?
ホームページの目的や、納期の意図をはっきり伝えることで、業者からより良い提案を受けられる可能性も出てきます。
逆に、ホームページを作成・リニューアルする目的や、急ぐ理由が明確でない場合は、発注自体を見直した方がよいでしょう。
2.担当者のレスポンスから、どんな業者かを推測する!
発注(見積依頼)を行うと、業者側の担当者からレスポンスが返ってきます。
このレスポンスからも、様々な情報を読み取ることができます。
問題外:レスポンスが極端に遅い
業者の立場からすると、見積依頼の段階というのは「早く受注を決めたい」という状況でもあるため、レスポンスが早めになるのが普通です。
この段階ですでにレスポンスが遅い(目安として2~3営業日以上も放置される)場合、以下のようなことが推測できます。
- 人員、予算などの面で業者側が案件に乗り気ではない
- 業者の技術部門のレスポンスが遅い、または忙しすぎる
- 担当者と技術部門の連携が上手くいっていない
- 担当者がいい加減、もしくは忙しすぎて手が回らない
少なくともポジティブな推測は浮かびません。
初期からレスポンスが遅い業者に発注するのはやめましょう。
危険:『お任せください!』をとにかく連呼する
これも危ないパターンです。
ホームページの作成には様々なスキルや工程、またクライアント側の協力が必要となるため、詳細も聞かずに『すぐにできます!』『お任せください!』などと安請け合いすることは通常できません。
細部も詰めないうちに『お任せください!』を連呼する担当者には、以下のようなことが推測できます。
- 担当者が技術のことは殆どわかっておらず、上位の指示や営業方針でとりあえずそう言っている
- 担当者(や所属する部門)が何らかの理由で焦っている
- クライアントはどうせ技術のことはわからないのだし、と見下している
右も左もわからない方には一見頼もしく聞こえる『お任せください!』ですが、信頼関係もない初期からこのワードの連発は危険信号と思ってください。
危険:やたら業者契約のサーバーやドメインを利用させようとする
ホームページの知識があまりない方にとって、サーバーやドメインの契約というのは結構な負担に感じます。
そのため、つい業者に丸投げしてしまいがちな部分ではあるのですが、ここを丸投げすると後日以下のような悲劇が待っています。
- 業者とトラブルになったが、解約や業者変更をするとホームページ・ドメイン・メールが使えなくなるといわれ、解約できない。
- 業者と連絡が取れなくなり、ホームページを移行・更新できなくなった。
このような悲劇を防ぐため、サーバーやドメインは面倒でも自社で契約し、発注の際には以下を担当者に確認しましょう。
ここで、以下のような『利用できない』旨の返事が返ってきたら危険信号です。発注を見直しましょう。
- サーバー・ドメインはシステム上弊社で取得したものしか利用できません。
- パッケージとなっておりますので、お客様が取得されたサーバーやドメインはご利用になれません。
- 弊社のシステムは...云々となっているため、お客様にサーバー・ドメインを取得していただく必要はございません。
サーバー・ドメインを丸投げするのはトラブルの火種。必ず自社で契約しましょう。
「丸投げ」は、トラブルの元です!
難しく感じる用語が多いホームページ。
「よくわからないから、丸投げしたい!」という気持ちはわかりますが、丸投げは良い結果を生まないことが多いばかりか、トラブルの元です。
- ホームページを作る(リニューアルする)目的や、その納期である背景をしっかり業者に伝える。
- サーバーやドメインは自社で契約する。
- 自社で契約したサーバーやドメインを使えるか、発注前に業者にしっかり確認する。
業者とのファーストコンタクトでは、以上の点を意識するだけでもトラブルのリスクを減らすことが可能です。